第20章 炭鉱の街へ
道楽館前にて(画像提供:道楽館)
優雅な朝のお食事!
ゆっくりと目覚めた。陽の光がまぶしい。夏だ。真夏の太陽だ。俺が帰る頃になるといつも好天になってくる。はっきり言って北野が雨男だということは疑う余地もあるまい。 ベッドのシーツをたたんだり、荷物の整理をしたりして1階のリビングへと降りた。 皆さんに挨拶を済ませ、一服していると今朝はなんと外で食事をするとのこと。みんなで食器などを外へ移動されるとソットーさんがまた朝から美味しそうな料理を運んできた。↓下画像の料理だ。チーズと野菜をトマトジュースで煮込んだポトフ?梅肉と青物の野菜をダッチオーブンで炊き込んだ梅ご飯。朝から凄いご馳走だ。 |
チーズ野菜のトマト煮? |
ダッチオーブン炊きの梅ご飯 |
外のテーブルでみんなで食べた。ご飯もスープもこれはいける。出来立てなんでハフハフ言いながらバクバクと口に運ぶ。朝食を外のテーブルで、しかも美味しい料理を存分に食べるなんて実にリッチな気分だ。 もちろん会話も弾む。ソットーさんはバイクにダッチオーブンを積んで知床のオフミーティングへも参加したことがあるそうだ。さすがに鍋が重すぎて前輪が浮き上がりそうになりながらのツーリングになったらしい。凄い。しかし、ここから知床ってかなり遠いでしょう。 |
優雅な朝のお食事 |
宿泊者の3名で(画像提供:道楽館) |
食事を終え、そろそろ出発だな。荷物を念入りにパッキングして愛機を暖気させていると、ソットーさんが出がけに写真を撮ってくれた。それがこのページ冒頭の画像である。 ソットーさんが 「北野さんってサングラスするとかなり渋いね。別人みたい」 『いや〜それほどでも』 「しかし、あのツーレポほんとに書いてる人なのかねえ?」 と首を傾げている。 |
「また言われてますね」 ラッシャーが俺の方を向いて爆笑している。 『・・・・・』 ラッシャーに廻し蹴り一閃!(デシッ) 今日はいよいよ北海道ツーリング最終日なので、夕張の快速旅団に挨拶してから苫小牧港を目指そう。ラッシャーも旅団へ行くと言っているが、例の通り排気量が違い過ぎるので別行動でということになった。 ソットーさんや後発の皆さんに挨拶を済ませ出撃!ソットーさん本当にダッチオーブン料理最高でした。次回は料理の修業にきます。 皆さんに見送られ、非常にカッコよくスロットルをあげ花人街道を突っ走る! ・・・がっ! 自慢のYELLOW CORNの革の帽子とか忘れてるし・・・ 引き返すとラッシャーやミサさんとすれ違った。俺に向かってなにかサインを送っている。そうかラッシャーが忘れ物を預かってんだ。結局、3人みんなでUターンしドライブインの駐車場らしきところで落ち合った。 いや〜お騒がせして申し訳ない。ついでにラッシャーと夕張まで一緒に行くか。富良野の芦別国道までは3人のんびり走る。ここからミサさんとはお別れだ、どうもお騒がせしました。そしてお世話になりました。手を振りながらミサさんは左折して行った。 さて我々は、芦別国道へ右折して滝里湖、野花南湖などを横目に夕張を目指す。しかし天気がいいなあ。ポッカポカの暑いと思う気温だし。 |
芦別大橋付近を左折してR452へ突入。しかしラッシャーのカブ90、実によく着いてくるなあ。結構スピードがでるんだ? のんびり走っていると三段滝パーキング発見。 『ラッシャー、ワリィなあ。俺の旅はホームページのツーレポのネタ探しも兼ねてんだ。つまり途中停車が多いんだよ』 「ハハー、北野様のお腰につけた吉備団子、ひとつ私に貰った以上、地の果てまでもお供します」 |
三段滝 |
典型的な観光地である。売店も並んでいた。それでも滝の方へ降ると凄い迫力!まさに三段滝。 しかしラッシャーのカブ90、どこへ行っても凄い人気だ。 「おっ、ちっちゃなバイクでも頑張れよ」 と観光のおっさんから激励されていた。 そして画像を撮り出撃! |
桂沢湖付近の鉄橋 |
桂沢湖付近にてまた停車。 かなり高い端の上から鉄橋を撮影した。実は結構高所恐怖症なもので足元がふるえていた。しかし根性でデジカメを手に撮ってみる。 真下を見るとコエーよー。 結構ラッシャーは平気みたい? 「北野さんと一緒だといろんな風景を見れておもしろいですねえ」 『いや〜、それほどでも(笑)』 |
炭鉱の街へ
そして4年ぶりに夕張へ入った。 夕張と言えば炭鉱だろう。かつての北炭や三菱がすぐに頭に浮かんでしまう。多くの人々が炭鉱の仕事に従事していた。そしてそれに付随して活況を呈していた街だった。超有名な「幸福の黄色いハンカチ」という高倉健主演の名作中の名作といわれる映画の舞台だ。 今は、そんな炭鉱時代の活況の面影は残念ながらなくなった。むしろ夕張メロンのブランドが売りとなっている。しかし俺自身は、かつての産業遺跡へ非常に興味がある。いつの日かじっくり時間をとって調査してみたいところだ。 |
走行中、ふと見かけたので立ち寄って見る。 昔のラッセル車だな。正面から見ると鉄人28号に見えてしまうのは俺だけか? |
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木造の客車、内部は立ち入り禁止なので入り口のドア付近から撮影してみた。昔、なんだかこんな列車に乗ったことがあるような?非常に懐かしい光景である。 | |
客車の出入り口付近にて。 無理矢理、ラッシャーを脅してモデルになってもらう。 始めはかなり嫌がっていたが、撮影が始まるとご覧の通り、名モデルへと豹変していた(爆) |
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撮影現場は、南大夕張駅跡。 俺は鉄道マニアではないが、こんな光景を是非後世に残してもらいたい。 かつて活きていた駅。用がなくなればぶち壊す。機関車も同様。お国も環境を壊すばかりのワケのわかんない公共工事をやっているより、古き良きものを少しでも次世代へ残してやる方針をとった方がいいんじゃないかいな? |
寂れた工場 |
そして愛機をしばらく走らせると・・・ こりゃまた寂れた工場というか作業場というか? 人気がなさそうだが、車が一台ポツンと停まっている。まだ稼動しているのかな? とにかく煙突から煙は出ていない。しかし、なんとも哀愁の漂う光景に思わずデジカメのシャッターを押してしまうのだった。 |