第13章 ライダーのいないキャンプ場



峰浜キャンプ場


撤収、和琴キャンプ場



川湯温泉公衆浴場
 例の惨劇で、体が汗でベトベトする。よし温泉に入ろう。そして川湯へ向かった。

 川湯温泉は、温泉街のいたるところから湯が湧き、湯の川となって屈斜路湖へ注ぐほど湯量が豊富だ。効能が高く万病に効くと言われ、昔から絶賛されてきた名湯だそうだ。

 川湯温泉公衆浴場は、泉質が2つあり実にいい湯だった。


 和琴キャンプ場へ戻り、すっかり乾いたテントを撤収。かなり時間的に遅いが知床方面に向かおう。

 そして、ふたたび川湯へ。今日は、めずらしく気温も高いので噂のクリーム童話でアイスクリームを食べよう。ここは牧場直営なので新鮮素材らしい。野郎ひとりで店に入るのもちと恥ずかしいが、2種類をトッピングしてもらいガブりつく。凄いコクだ。かなり美味しいぞ!

クリーム童話にて


ライダーのいないキャンプ場



峰浜の夕陽
 清里から斜里へ入り、街を過ぎると知床半島の付け根「峰浜」が見えてくる。なんて綺麗な夕陽なんだ。どうしても日本有数の景勝地「ウトロ」や「羅臼」の方へ目が行き、見落としがちなポイントだと思う。

 よし、今日はここで幕営しよう。あっという間にテントを立てたので、隣のファミキャンの皆さんが驚いていた。それにしてもこれだけ利用者がいるのにライダーがまったくいないキャンプ場って、北海道では初めてだな。でもたまには、こんなシンプルなキャンプ場で夜を過ごすのも一興。綺麗な夕陽の砂浜というのもシチュエーション的に好きだ。


 実は途中、清里町のCOOPでワンパック5百円のイクラをゲットしておいた。さっそくハンゴウで炊いたホッカホッカのご飯の上に乗せて、お手製の「イクラ丼」にして食べた。うめえ、こりゃ本当に美味いぞ。イクラはもちろんだが野外で食べるというのが最高級のソースだ。
お手製イクラ丼


 ラジオからは、道内のイベントやらお天気情報やら、ガンガン流れている。僕は本当に内地の人間なのだろうか?もう、北海道に完全に染まっているぞ。そろそろ旅も終盤だ。帰りたくねえ!北海道病の末期症状がついに現れてきた。

 珈琲酎を飲んで今宵も酩酊し、心地よい波のシラベを聴きながら深い眠りついた。


8月15日 晴れ後曇り 



樺太マス
 異様な喧騒で早朝に目覚める。釣りだ。威勢のいいお兄さん達が、次々と樺太マスを釣り上げていた。砂浜はもう入れ食い状態。凄い光景だった。キリッとした好青年へ画像を撮らせてもらいたいと申し出た。青年は快諾し、マスを手にして、開口一番「この時期は、いつもこうだよ」とのこと。羨ましい限り。来年は、海釣り道具持参だな、こりゃ。

 隣のテントのおかあさんからは、イカの炭焼きを差し入れていただく。峰浜キャンプ場。気に入った。


 テントを撤収し、ウトロ入りする。もう4年連続だ。

 今朝は、いただいたイカ焼きを賞味しただけなのでやや空腹気味かな。港の側にある漁協婦人部直営の店へ入った。知床なら、何と言っても「ホッケ」だ。躊躇いなく「ホッケ定食」をオーダーする。美味い。どうして知床のホッケは、こんなに脂がのっているのだろう?なんという種類なのかな?海草の入った味噌汁もうまい。

 お腹一杯で知床峠へ向かった。

ほっけ定食