第11章 熱風硫黄山


熱風硫黄山


硫黄山



林道を歩く
 AOさんに見送られ和琴を出発。川湯駅方面を目指した。頼りは旧YHだ。これだ。旧YHは、ただの民家となっていたが、間違いない。ここで、カブおんちゃんと入浴料を払って入山したんだ。

 林道に入ると久しく人が入った形跡がなく、バイクでの走行など、まず無理。ゼファーを置いて、またも「とほダー」となる。鬱蒼とした森を歩くが怖い。一応熊避け鈴をつけたがカッパを着ているため音が鳴らない。やむを得ず修験僧の如く手で鈴を鳴らしながら歩いた。途中、あたかも行く手を遮るかのように倒木があり道を塞ぐなどのハプニングもあった。


 かなり山中を歩いた。果たして15年前にカブおんちゃんと入った露天風呂は存在するのだろうか?そんなことを考えながら、ひとりひたすら歩く。あっ!

 ・・・すると信じられない事態がっ

 硫黄山レストハウスじゃないですか。硫黄山温泉があったのは、昔の話で今はすっかり整備され、ただの観光地になっていた。かなり、ショック・・・(実は道を間違えていた。池の湯林道から入り、ここの真裏。現在は湯船が撤去されていて利用できないとか)

硫黄山レストハウス



まさに温泉卵
 凄い熱風。そして硫黄臭。ゴホゴホ、俺は体が弱いんだ(嘘)。でも、せっかくここまで来たんだ。上に登ろう。温泉卵が売られていた。5個単位なので全部食べたら体に悪そうなので買うのを控える。

 あれ、途中、ロープが張られており登れない。どうやら火山活動のせいで入山が規制されているようだ。昔と違って、なにかとやり辛いのう。


 レストハウスに戻り、いもだんごなんぞをほうばる。これだ!これが昔、和琴で食べたいもだんごの味だ。非常に感動した。これだけでもここに来た甲斐がある。とでも思わんと自分が可愛そう過ぎる。そして、寂しそうなビックフットの如く森の中へ消えて行くキタノの姿があった。


 和琴に戻ると、AOさんと毎度毎度の珈琲酎にて宴会。したたかに酔った。

 湖畔では、「大きな古時計」をフルートで演奏する旅人がおり、聴き入ってしまう。

 この古き良きアメリカの童謡。どうして、こんなに悲しい詩なのだろう。おじいさんが生まれた時に家へやって来た時計が、おじいさんが死ぬ時に最後の力をふり絞り大きく鐘を鳴らし停まってしまう。「今はもう動かないおじいさんの時計」。

湖畔のフルート奏者


露天風呂三昧


8月14日 晴れ



コタンの湯
 とりあえずテントは乾かすために張ったままにするが、そろそろ次なる地へ移動しよう。すっかりお世話になったAOさんも、これから移動するとのこと。氏へ礼を申し上げ露天風呂めぐりへと出発。

 まずは「コタンの湯」だ。かなりぬるかった。でも屈斜路湖を見渡すシチュエーション的にはよいと思う。一応、大きな岩で男女別に仕切られているが、あまり意味はない。


 ゼファーを少し走らせると「池の湯」だ。ここは、はっきり言ってお薦めの露天風呂だ。人も少なく適温のお湯である。底がぬるぬるするので、転倒だけは要注意。でも、このぬるぬるが非常に体に良いそうだ。
池の湯



赤湯
 「赤湯」。ここはお盆などの行楽シーズンは、絶対に避けた方が賢明だ。すぐ脇に「いなせキャンプ場」が併設されており、ファミキャンで一杯。子供たちのプールと化していた。とてもとてもじっくりと入浴できる雰囲気ではなかった。おとうさんやおかあさん、しっかりとお子さんを教育されてくだされ。公共の場です。

 次回は、このホームページ、最大の事件をUPすることと相成ります。まさしく、とんでもない事態が。決して「一人では見ないでください」。