第2章 船長の家、恐るべしっ!!

8月4日(土) 雨

 朝6時に起床する。外は雨、うんざりだ。しばらくベットでボーっとしていたが、24時間風呂に入れるとのことなので朝風呂タイム。ゆっくりと湯船に浸かる。

 風呂からあがり朝食をとりにレストランに行こうと玄関に出た。すると同部屋の学生さん達が、バスに乗りもう出発のようだ。そうかオロロンライン方面に向かうんだっけ。「気をつけてな、世界最高の道を堪能してくれ」。道北がうまく晴れてくれればよいが。彼らに別れを済ませ外に出た。 

 朝食はパン中心の洋食。おそらく自家製のロールパンを6個ぐらい一気に食べたら、ちょっと顰蹙を買ったようだ(笑)。朝は納豆とみそ汁派のキタノも美味いものは美味いのだ。牛乳もおいしいぞ。朝から超満腹状態となる。

 8時頃、スズキさんも雨の中、知床方面に向け出発して行った。さて僕は・・・。またしても何も考えていない。そこでダメもとでサロマ湖近くの民宿「船長の家」にTELしてみた。ここは食べきれないほどのカニ料理を低料金で出してくれる大人気の宿だが、毎年、宿泊したくても予約していない為、ボツになってしまう。ところがなんと宿泊OK。ようし、急に元気が出てきたぞ。出動!

 とは言っても摩周からサロマ湖までは意外に近い。そこでまだ行ったことのない神の子池へ寄ってみることにした。雨の中、まず標茶方面へ戻って養老牛から道道150に入る。そして裏摩周湖展望台入口のある清里峠を越えてしばらく走ると神の子池の標識が見えて来たぞ。左折してダート2キロ、雨で道がぬかるみ非常に走りにくい。ようやく到着し駐車場から暫し歩く。そして僕が見たものは・・・

 美しい池だ。青いというか琥珀色というべきか。森の中にひっそりとたたずむまさに神秘の泉だ。来てよかったな。何でも摩周湖からの伏流水が湧きだしているそうな。摩周湖の水位が一定しているのもこの池のお陰とのこと。水底から湧き上がる砂やたぶん幻のオショロコマだろう魚影が見える。よし、釣り開始・・・冗談です。このあたりでの釣りや潜水は固く禁じられております。(^^;) 


 続いて清里温泉方面にて斜里岳の名水が湧く来運公園とマップに記してあるので行ってみることにしたが見つからない。清里町の畑や草原の中を彷徨い走る。途中、延々と続く長い一本道を発見。天候も良くなってきた。これぞ僕が求めている夏の北海道である。さらに北竜町には遠く及ばないもののひまわりの群生発見。デジカメで撮ろうとするも電池切れ。今夜、船長の家で充電しよう。結局、名水は発見できずに斜里方面からオホーツク海に出た。


 オホーツク国道をサロマ湖方面に向け北上する。天気は快晴に近くなってきた。しかし現在の道東上空はオホーツク高気圧と太平洋高気圧が激突して悪天候をもたらしている。つまり梅雨の状態だ。今はオホーツク高気圧が僅かに優勢なので晴れていてもかなり寒い。網走付近で寒さに耐えかね作業着専門店で4千円ちょっとの中国製防寒着を購入する。これでかなり楽になったぞ。

 網走駅前でひとつ気になることがあった。かの有名な大ボリュームのレストラン「麗門亭」に貸店舗の貼り紙が出ていた。閉鎖したのか?移転ならいいのだけど、誰か情報求む! (ネットで知り合った方のお話では無事営業しているとのこと。僕が見た貼り紙は?)

 


画像提供:船長の家HPより
 夕方頃、サロマ湖畔の「船長の家」到着。また雨が降ってきた。さっそく部屋でデジカメの電池を充電。部屋は相部屋で新潟のライダーと一緒になった。しばらくすると放送が入り夕食の準備が出来たのこと。おいおいまだ電池の充電が終わってない・・・ということでお見せする画像は、船長の家のHPからお借りしました。大変失礼。

 えー、マジっすか?僕は未だかつてこれほどのカニ料理に遭遇したことがあるだろうか。絶対にない。あり得ない。まず、ドカっとでっかい毛ガニとタラバガニが並ぶ。カニ汁、カニ鍋、さらに刺身、前菜数種、天ぷら、ウナギ等々。食べている最中にもカニ、カニ、ホタテ、焼きガニ。次々と出てくる。新潟のライダーは「もう食えねえ」と早々と戦線離脱。向かいのモリさんという女性(摩周湖YHから次の岩尾別YHまで同宿)は根気強く箸を動かしている。

 僕はこの瞬間の為だけに万全を期して昼食を抜き、飲んべえなのにビールすら控えているのだ。でももう限界。カニ鍋までは一歩及ばずデザートのメロンの方に手が行った。それにしても凄過ぎるぞ「船長の家」。これで朝食もついて5800円也(相部屋)。通常は、7千円前後らしい。まさに「船長の家恐るべしっ!!」もちろんこれだけの料理を食べたのだ。夜中に下痢で起きること数回。お腹が痛い。

8月5日(日) 晴れ

 昨夜は下痢に悩まされたがすっかり回復。朝食にてイカソーメンや焼き魚2種類、その他数知れずのおかずを完食。どうなってしまったのだ、僕の胃腸は?うっぷ!

 自分ばかりおいしい思いをして恐縮なので、この宿でやっている朝市から自宅の妻へ海産物(安いが)を大量に送った。天気も晴れ間が見えるので、朝市から直接出発!

 さて今日の目的地は、知床岩尾別YHだ。待ってろよ、知床岬の先端そして羅臼岳。

 本日も肌寒いが冬用防寒着のお陰で快適だ。途中、斜里の山崎菜園で軽めの?昼食をとる。昨年もここを訪れたが低料金で新鮮な農作物を賞味できる。ちなみに僕がオーダーしたのは、ジャガバター150円とそのままミキサーで絞っただけのメロンジュース350円。宅配も破格のプライス(送料無料)で提供してくれる。

 腹も作り、いよいよ3年連続の知床入り。次章以降で、海上と山頂から知床の醍醐味をばっちりUPする予定ですので、皆様お楽しみあれ!