北海道ツーリング2015















伝説のヒーロー現れる?



 6時に起床。前日よりは寝れたと思う。天気は朝からどんよりと曇っていた。昨夜、遅くまで騒いでいたファミキャンの人たちはまだ安らかに眠っておられるようだ。サイト全体がとても静かである。

 とりあえず、五徳のガスコンロで湯を沸かそう。なんか冷えるもんで。とても8月中旬の北海道ツーリングとは思えない。メッシュのライダーJKTにはインナーを取り付けた。さらにスノピのフリースも着用することにする。





 朝食は熱いコーヒーとホットサンドで済ませた。

 そしてテント撤収作業に入る。今回は同一キャンプ場での連泊は避け、できるだけ動きながら野営の旅を続けていきたいと考えている。

 久々に西部劇のように馬に毛布をくくりつけ、荒野を流れるような野営旅をし続けたい。すなわち男のマロンというか、筆者の旅の原点回帰なのだ。





 8時15分、尾岱沼ふれあいキャンプ場を出発。霧雨の中をひた走る。ここで、重大な故障が発覚する。なんと愛機ゼファーのスピードメーターが動いていない。


 スピードメーターのワイヤーが切れてしまった!

 どうして、毎年、こういうトラブルが起きるのだろうか。

 スピードも見えないし、全体の走行距離も動かない、1日の走行距離すらわからない。なんとやりがいのないツーリングになってしまうことか。今日は、何キロ走ったという達成感を味わうことができないじゃん。

 ゼファーイレブンとは、20有余年のつき合いなので、回転数でスピードは読める。5速2千回転で時速60キロ、2千5百回転で時速70キロだ。これを目安に速度取締に捕まらないようにしないと。上陸以来早くも、レーダーや覆面に捕まっている二輪や四輪を何台となく見てきていた。

 画像は羅臼オートキャンプ場のPAにて。あたりは霧でやはり寒い。





 道の駅”知床・らうす”着。早朝でお天気が悪くてもたくさんの観光客やライダーで賑わっていた。寒いんで試用品の熱い昆布茶を頂戴しました。体が暖まって本当に美味しい。そして、なにも買わなくてごめんなさい。

「宗谷岬も知床峠も行ったし」
「納沙布も野付半島も行ったよ」
 
 駐車場では、かなりご年配のライダーさんたちが、実に基本的な情報交換をしながら盛り上がっている。数人で円陣を組んで、片足を交互にあげながら全員で踊っているように見えてとても怪しい光景だった。

 あれ?その中のひとりに見覚えがあるぞ。昨夜、尾岱沼に現れた太ったハーレー乗りの老人だった。やはり踊りながらはしゃいでる様子だ。これはいかん。正直言って関わりたくない。はやく羅臼から撤退しないと。慌ててスロットルをあげて、霧の知床横断道路へ突入した。





 ガスで真っ白だけど、知床横断道路のワインディングを縫うようにクリアしていくと知床峠PAに辿りつく。

 ここもほとんどガスで眺望はなし。昔、岩尾別の登山口から登った羅臼岳も当然まったく拝めなかった。

 ただ、知床半島って、羅臼側とウトロ側の気候がまったく違うので、一発逆転ホームランが期待できる。かつて何度も経験してきたことだ。





 思った通り、知床自然センターあたりから、霧は消え快晴になってきた。というより真夏の暑さが戻って来た。青い海の色が素晴らしい。

 画像はブユニ岬にて。ここでメッシュJKTのインナーを外し、フリースも脱いだ。それでも暑いぐらいだ。

 明日はわからなけど、とにかく今日だけは真夏の北海道ツーリングを楽しめるだろう。





 後を振り返ると立派な雄鹿がいて、観光客の方々が画像を撮影していた。筆者もまぜてもらって1枚撮る。

 とにかく鹿の数が激増しているそうだ。北海道ツーリングで、なにが一番危険かというと急な鹿の飛び出しだ。ここ数年、ぼくもあわやという場面に幾度か遭遇した。

 鹿だけにシカたない。←なんて言っている場合ではない。






 ウトロの市街地はそのまま通り抜けて、オシンコシン滝に立ち寄り、少しばかりトイレ休憩をする。ここも凄い観光客の数だった。

 また日本語じゃない人たち?海外(中華系)の旅行者もずいぶん見受けられる。小樽とか美瑛ばかりじゃなく知床にも観光するようになったらしい。






 何年か前まで、ここに看板猫が住み着いていた。野良だけど、多くの人に愛され、可愛がられ天寿を全うした。その猫の木像が鎮座している。

 なんだか、うちの猫(子猫の時に保護した)を思い出して、ちょっとウルっときてしまった。

 快晴の知床国道を走り抜ける。途中、遠音別PA付近でツーリングライダーが2機、覆面パトカーに捕まっていた。これをご覧の皆様にはお教えしよう。最高速度が50キロの標識が出ている場合(最近の北海道の道路の多くがそうなった)、80キロで走っていたら絶対に速度違反で捕まります。重大事故が頻発しているので、以前の北の大地の取り締まりとはまったく違ってきている。安全運転を充分心がけてください。






 ゼファーは疾風怒涛の如く、網走の市街地を通過する。綺麗に晴れ渡った美しい青の能取湖も突破した。やがて巨大な汽水湖のサロマ湖に到達する。

 本日も朝もはよから、ずいぶん走ってるなあ。ただし、スピードメーターのワイヤーが切れているために何キロ走行しているかは、まったく不明。

 なんだか記録に残らない非公式なロングツーリングをしているみたいで、達成感がイマイチなんだよなあ。






 おお、北勝水産が営業していた。火事で夏までに再開できるか微妙という話を聞いていたのだが、やっていてなにより。

 丁度、お腹も空いてきた。ここは人気のホタテバーガーで昼食とするか・・・

 ところが、観光客で長蛇の列ができていた。これはホタテバーガーにありつけるまで、どれだけ時間がかかるかわからない。泣く泣く撤収!

 でも営業が再開できて本当によかったです。若い頃から、ずいぶんお世話になっているお店なので嬉しい限り。






 そこで、もう少し先の道の駅サロマ湖へと向かったんだが、なんだか仮面ライダーがおられるではないか。おお、伝説のヒーローだ。撮影をお願いすると快くOK。きちんとポーズまでとっていただいた。

 道の駅の中の食堂も行列ができていた。これではうまくないので、外の屋台で焼きそばを購入し、腹を満たした。まあ、お盆中だから致し方なし。

 それにしても外は暑い。






 あれ?駐車場の階段の上になにかいる?

 最初はキカイダーかと思ったのだが、うちのブログによくコメントをくださるカフェアルファさんや東京のらん丸さんによると平成の仮面ライダークウガというそうな。筆者は、昭和の仮面ライダー1号、2号、V3ぐらいまでしかわからないオッサンなもので。とにかく、あちこちで拍手喝采である。

 昔、仮面ライダーやキカイダー、サムライダーなどのコスチュームを着て北海道ツーリングをされているライダーさんたちが実在したが、その人たちとなにか関連があるのだろうか?今のところ不明?






 以前は、よく利用していたコムケ国際キャンプ場付近を通過した。とてもいいサイトなんだけど近頃なかなか機会がなくて縁遠くなっている。

 TMやずいぶん前のツーリングGO!GO!に掲載されていた”ラーメンふくちゃん”は閉まっていた。1度は訪ねたいとは思っていたのだが、定休日という感じではなかった。

 あんまり、走りっぱなしというのもなんなんで、久しぶりにカニのハサミのモニュメント付近で休憩を入れた。ちなみに夜はライトアップされるらしい。






 その後、おこっぺの海岸線付近でも休憩を入れたが、しっかり雨の跡が残っていた。そろそろ晴れのエリアは抜けたのかもしれない(実は大雨雷警報が出ていた)。

 2年前のツーリングの時もここで休憩をした記憶がある。その時と同じく時間が押してきた。目標は浜頓別のクッチャロ湖畔キャンプ場だ。

 あと少しかな?いやそうでもなかった。広大な雄武町とか枝幸町とか抜けて、ようやくクッチャロ湖に辿りつく。

 今日も一日、ずいぶん乗った。ただし、スピードメーターが壊れているから、走行距離は不明だ。 






 夕陽が美しい時刻になっていた。売店のおばさんに受付をすませた。

「お客さん、ここのキャンプ場は何回目ぐらい利用しているの?」
『はあ、少なくても4回ぐらいはお世話になっていると思います』
「まあ、そんなに。それはありがとうございます。それなら細かい説明はしなくても大丈夫ですね」
『大丈夫だと思います』
 おばさんは、笑っていた。






 テントを急いで立てる。なんだかお天気も心配なので、今宵はタープも立ててみた。

 お風呂はどうしよう?はまとんべつ温泉ウィングがすぐ近くにあるけど、なんだか凄い疲れている。確かあの温泉は早朝7時ぐらいから営業していたはずだ(それは昔のことなんだけど読みが甘かった)

 朝風呂を浴びてから宗谷方面に出発すりゃいいや!

 そしてイナリ寿司ともつ煮込みを食べ、今宵もビールと焼酎をしこたま飲んでヨッパになった。

 ラジオからはロシア語の曲が流れているなあなんて思っているうちに爆睡してしまう。




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