北海道ツーリング2013








イワオヌプリにて(画像提供:ニセコアンビシャス)



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 今朝も雲が多い微妙な天気だ。恐らくどこか近くのポイントで雨が降っているに違いない。朝食後、村長がネットを駆使して雨の無いエリアを検索していた。しかし、この夏はどうしてこんなに雨が多いのだろう。

 9時アンビ出発。目的地はイワオヌプリのようだ。今のところ、上空は青空だが油断できない。少し移動すると雨雲にあたり、ピンポイントで雨にやられる可能性は常に秘めている。

 コンビニで昼食用の弁当、ジュース、発泡酒などを購入し、また出発。倶知安ニセコ線の沿道の木々の緑がとても鮮やかで目に沁みた。 

画像提供:アンビシャス 
 イワオヌプリ登山口の駐車場に到着。山名はアイヌ語で”硫黄の山”を意味する。山肌は硫黄の結晶や火山礫に覆われている。したがって水捌けがよく、昨夜の豪雨のダメージも少なかった。ニセコ連峰で最も若い火山らしい。

 昨年もノブロウくん、マスミさん、イワサキくん、くっしーなど大人数で登った記憶がある。
 山自体は決して難しくないルートなのだが、最初の急な階段だけはやや心が折れる。

 まあでも皆で会話を楽しんでいるうちに階段の上部まで乗りきってしまった。気温はかなり高い。北海道なのに湿度もそれなりに高かった。

 画像提供:アンビシャス
 
 画像提供:アンビシャス
 かわいいハイオトギリの花が咲いていた。亜高山帯〜高山帯の岩礫地や草地に生える。花期は7月〜8月で、北海道・本州中部以北に分布している。
 モウセンゴケの花。ご存じの通り、食虫植物の一種で葉にある粘毛から粘液を分泌して虫を捕獲する。

 コケとあるが種子植物である。日本では北海道から九州まで湿地帯に自生する。ただ絶滅危惧類にも指定されている地域もあるらしい。
 
 画像提供:アンビシャス
    画像提供:アンビシャス  ミヤマホツツジ。花期は7月〜8月。花弁の色は淡い赤みを帯びた緑色で、3枚が反り返って丸くなっている。

 北海道、本州中部以北に亜高山の林緑や高山の瓦礫などで自生している。
 登りの途中でハイポーズということで。標高が高くなるとガレ場が多くなってくる。

 しかし、ゴロウさんは、バイクばっかり乗っていて運動不足のようで息があがり気味だったりした。
 
画像提供:アンビシャス

 画像提供:アンビシャス
 ミヤマアキノキリンソウ。花期は8月〜9月。北海道と本州以北の亜高山帯〜高山帯の草地、砂瓦礫に生育する。別名コガネソウともいう。

 村長の高山植物に関する造詣の深さはまさにプロだ。よく発見するし、生態なども熟知する生字引である。
 イワオヌプリ爆裂火口まで到達した。ここまでくれば山頂もそう遠くない。今のところお天気も安定している。

 というわけで、ナガヤマくん、タカハシさん、筆者でハイポーズの絵でした。
 
画像提供:アンビシャス

画像提供:アンビシャス
 最後のきつい登りの途中で、恒例のヤッホータイムとなる。ここからニトヌプリに向けで大声で叫ぶとヤマビコがきれいに返ってくるのだ。

「ホタル、いつでも富良野に帰ってこい」
 筆者は昨年同様の決め台詞を叫んだ。
 天候は安定しているといっても常に近くに積乱雲が張りついている。この雲が頭上に来たら集中豪雨にやられひとたまりもなかろう。

 このあたりで、昼食タイムになった。持参したビールの美味さは格別である。
 
像提供:アンビシャス
 
画像提供:アンビシャス
 ネジバナだ。日本全土に広く分布している。いろいろな環境でも適応能力が優れ、その辺の土手や芝生の間からも顔を出してくる。そのため雑草と一緒に刈り取られしまう例も多いそうだ。

 ただ、昔から、その花の可愛らしさから、多くの人々から愛でられてきた。
 たくさんのガレ場を乗り越え、ようやくイワオヌプリの山頂まで到達する。皆さん、お疲れ様でした。

 去年は、もう少し奥の岩場までいった記憶もあるが、天候が安定していないのでこのあたりで引き返すのが正解だと思いました。
 
画像提供:アンビシャス
 
画像提供:アンビシャス
 下りは石灰岩の上をペンギン歩きで一気に落ちていく。何気にこのシーンが好きだったりする。

 しかし、背後には巨大な積乱雲が我々を常に見おろしていた。本日はなんとかなっているが、そのうち豪雨の直撃を受ける予感がしないでもない。筆者は歳で体力が落ちているが勘だけは異様に鋭くなっていたりした。
 コケモモ?ちょっと自信がない。間違えていたらごめんなさい。

 ツツジ科スノキ属の常緑小低木。画像の果実を食用にするが栽培することは稀で、野生のものを採取するのが一般的である。実際に食べてみたけど、渋くて甘い。砂糖を加えないと厳しいかもしれぬ。ちなみに羅臼岳でも観た記憶がある。 

画像提供:アンビシャス
 
画像提供:アンビシャス
 ちょっと休憩。下りであまりがんがん飛ばすと膝などを痛めることがある。実際に筆者も膝を痛めた時は全部下りだった。どんなに登山をしても走り込みなどのトレーニングをしても無理をすると自分の体に返ってくると思う。

 尚、タカハシさんは高校時代、ソフトテニスの名手だったそうな。自分もほんの少しだけ関わった競技だが、バドミントン同様、過酷なスポーツである。
 下山後、温泉をどこにするか、なかなか決まらない。近くの五色温泉にするか、やや下りて湯本温泉にするか。なにせどちらも素晴らしいもので。そこでジャンケン、筆者が勝てば湯本温泉雪秩父、ナガヤマくんが勝てば五色温泉だ。結果は筆者の勝ちで湯本温泉へ向かった。右画像はニセコ湯本温泉大湯沼である。
画像提供:アンビシャス 
   湯本温泉雪秩父のよさは露天風呂の素晴らしさである。大自然に囲まれた広々とした空間が魅力的であり、疲れを癒してくれる。

 思う存分、温泉を堪能し、ふにゃふにゃになって風呂を出ると待ち合わせ場所に村長がいない。3人で捜索すると大広間で爆睡しておられた。忙しい時期の疲れが溜まっていたのでしょう。
 夕食は、ユミさん手造りのハンバーグだった。わーい筆者の大好物なのだ。と、子供のようにはしゃぐゴロウさんでいた。

 ネットも使わせてもらえる環境なので、このあたりから画像なしのブログの更新も始めた。なにか記録しておかないとすぐに忘れてしまう年齢になってきたもので。
 

   就寝前のワインの宴会では、村長と30年来の友人の”はっちゃん”が加わった。学生時代からのつき合いが未だに続いているって凄いし、素敵なことだと思った。

 そして、いつの間にか、外は激しい雨になっていた。必ず1日1回は雨にやられる旅だ。

 筆者の考えが、アメかった。



イワオヌプリトレッキングツアー
制作:ニセコアンビシャス



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