北海道ツーリング2012



後志




雨の滝野すずらん公園にて







 もう、こちらの宿に何連泊になっただろうか?すっかりハマってしまった。ただ、本日は雨模様なので、札幌方面にてフレンチの会食をすることになった。

 オーナーシェフは3つ星レストランで長年修行をされた超一流シェフだそうな。しかし、ぼくが本格フランス料理店で食事をするなど何年、いや何十年ぶりだろう。非常に楽しみな企画である。

 それより、今朝の衝撃的な事件について触れておこう。

 昨夜の宴会で、意気投合したハーレー乗りのおとうさんが、
「いやあ、ゴルゴさん、昨夜はお世話になりました」
 と、握手を求めてきた。
『いやあ〜、それほどでも』
 と、固い握手を交わしたのだ。

 がっ・・・

 事件はここから始まった・・・

「ゴルゴさん、わたしにも握手してください」

 なっ、なんとかわいらしい女子大生の娘さんからも握手を求められてしまった。

 ブッ、鼻血・・・

 奇跡だ!

『こっ、こんなぼくでよろしければ、喜んで!』

 合体!

 なんかエロい?

 いや、やっぱり合掌か?でもそれもなんだか違う?

 普通に・・・

 握手!

 だろう?

 しかし、信じられない。こんなにロートルライダーになっちまったのに、このあり得ない状況はなんだ。正直、10年ぐらい前までなら、こんな自分にでもいいよってくださる殊勝な方も少しはおられた。でも筆者もすっかりオイボレぜよ。そりゃ舞い上がりますよ!

 とにかく当分は手を洗わないようにしないと!

 女子大生に握手していただいたぼくは、ラ・フランス亭(札幌のフランス料理店)に到着するまで、50遍ぐらい自慢していたらしい。

 以降、ぼくのイメージは、硬派からかなり失墜して、ただの”エロオヤジ”になり下がった。

 たとえば夕食時にぼくの姿がないと、
「あれ?ゴルゴさんは?」
 だったはずが、

     ↓

「あれ?エロオヤジは?」

 ぼくの見てないところで、このような不当な差別を受けるようになってしまう始末(笑)
   札幌清田区のフレンチの名店”ラ・フランス亭”の料理はまさに精妙を極めている。本当に美味しかった。就中、手造りのハム、至福の味わいでござった。
 料理を待つ、くっしーさんとノブロウさん。くっしーさんという方は、うちのサイトで既に2名もおられるが、まったく初登場の方です。こちらの宿の常連さんで、横浜からお越しだ。ノブロウさんともずいぶん懇意にしていただいたが、ポーカーフェイスのくっしーさんともすっかり意気投合する。  
   クリームチーズの前菜。チーズってこんなに美味しかったんだ。

 そして、このニセコ産のプチトマトの甘さと美味しさといったら、もうたまりませんでした。
 先ほどの手作りハムは前菜として登場してきた。野菜にからめて頂戴する。

 う〜ん。さすがフレンチだ。

 幼少の頃、パリで育った自分の舌をうならせる? 
 
   コーンのスープも美味しい。普段、こんなご馳走にありつけること皆無なので、ガツガツと頂戴しました。

 若い頃、ソフィー・マルソーという女優が本当に綺麗で、少しつき合っていた時期もある?あまり脈絡がないが、彼女もフランス人だった。
 鯛の焦がしバターのリゾットでございます。バターの風味がよく鯛のソテーに絡んで絶妙の仕上がりとなっていた。こんなに美味しい料理久々に食べた。

 ワインにもよく合う料理なので、おかわりしまくったらグラスワインの料金もかなりの額に(^^;
 
   デザートは、桃のタルトだった。これもまた桃の素材が活きていて実に美味しい。

 これらの一流料理をシェフひとりで(いや正しくはマミコさんとふたりで)こなすのだから、たいしたものだ。

 ぼくの腹の中も超満腹状態になる。
 オーナー・シェフは、とても気さくな方で、村長さんや常連の皆さんと、とても親しげにお話をされていた。

 本当に感じのよいレストランで満足する。
 
   モアイ像が立ち並ぶ滝野霊園を通り過ぎた。特になんの感動も感傷もございませんが、ここだったんだ。
 
 
 帰りに立ち寄った滝野すずらん公園では、レンゲショウマやギボウシなどが咲き乱れていた。すいません、筆者は植物にはまったく疎いので詳しい解説ができませぬが、綺麗でした。

 本日のお風呂は、ニセコヒルトンホテルで入浴する。ここの露天風呂も秀逸なり。
 宿の手前のミルク工房で降ろしてもらい、美味しいアイスクリームをノブロウさんと食べた。なんだかカロリーの摂取量が多すぎるなあ。

 宿に戻り、夕食後にいつものワインの宴会。


 どうやら、明日から登山ツアーがガンガン復活するらしい。 
 
『蛍、いつでも富良野に帰ってこい!』
  宴会の時、ドラマ”北の国から”のモノマネを炸裂させると大ウケする。

 北の旅を愛する人は間違いなく、このドラマのファンばかりだ。誰もが細部のシーンまでよくご存じである。

 ぼく自身の不治の病”北海道病”が発症した主な外的要因は”北の国から”に相違ない。

 北の国からは、高校生の頃に連載された衝撃のドラマだった。ぼくもずいぶん薹が立つ年齢になったが、当時でもあり得ないぐらいの前時代的な映像に驚愕したものである。

『ラーメン食べるときはねえ。お水、たくさん飲むしょ。お腹いっぱいになるよう』

 この晩を境にぼくを”ゴロウさん”と呼ぶ方が多くなった気がする。

 ゴルゴさん → エロオヤジ → ゴロウさん(でも陰では、やっぱりエロオヤジ)

 本日もよく笑ったエロオヤジであった。




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