北海道ツーリング2012



後志




虎杖浜Pにて



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 昨夜もかなり早い時間に寝てしまったので起床時間が異様に早くなっている。ソロのキャンプツーリングの場合、基本的に話し相手がいないので酒を飲んで横になれば、あっという間に寝てしまうのである。

 北海道ツーリング中だとあんまりネットをやらない。キャンプ中なら絶対にやらない、いやできないので間が持たないのだ。本を読みだすとすぐに眠くなるしね。

 というわけで、がっつりと寝ました。テントのジッパーをあげて外を見ると雨は上がり、青空が広がっていた。

 コーヒーを淹れ、昨夜コンビニで買っておいた調理パンを食べて腹をつくった。テントを乾す時間がもったいないので、濡れたままでサクサクと撤収していく。帰宅してから、ゆっくりと乾せばよい。残念ながらこの夏の北海道ツーリングも終盤だ。

 パッキングも丁寧に済ませ出発する。北海道のキャンプだと、なんだか行動が早くなるのだ。

 用意万端で出発。キャンプ場から浦河国道に出て、ひたすら南下していく。あたりは競走馬育成の牧場ばかりだ。心地よい乾燥した空気を浴びながら苫小牧突入。これにて5日間累計2000キロに及んだ怒涛の道東・道北海岸線一周のミッションは完了だ。

 やがて虎杖浜に入る。
   室蘭街道から、海岸線の方に外れ、道なりに走っていたら天然温泉銭湯”アヨロ温泉”という施設を発見する。

 せっかくだから入ってゆくか。しかし、石鹸やシャンプーは常備されてなかった。残念だがバイクに戻るのも面倒なので、温泉だけじっくりと楽しむ。
 露天風呂もいい湯だ。

「いい湯だねぇ〜」
 田中邦衛風。

 なぜか空いていたので、独占状態である。天気もよいし、本当に疲れがとれるぜよ。
 
   入浴後は、近くにあった”たらこ屋”というお店でタラコスパゲティを堪能した。どっさり入ったタラコの量は圧巻だったし、なかなか美味しい。

 でも、生前の料理長に作ってもらったタラコスパゲティの域には達してないと思ったことは内緒だ。

 ここのスパに一味足りぬのは、生クリームのまろやかさかなあ?
 食後、オロフレ峠のワインディングを堪能しながら洞爺湖へ機首を向けていた。いや本当に交通量の少ない道だ。ちなみにこのルートを通過したのは13年ぶりぐらいだろう。以前は、キタキツンネがうようよいたのだが、今回はまったく見かけなかった。

 R453を走り切ると洞爺湖にぶつかった。よっ、洞爺湖お久しぶり。ようやく後志に戻れて嬉しくなった。

 うれっ、しいねえ〜 田中邦衛風!

 このネタもこの旅で、ずいぶん使った。
 とりあえず仲洞爺へ向かう。以前利用したけど画像を撮ってなかった”来夢人の家”という温泉施設を撮影した。

 虎杖浜で入浴をしたばかりだったので、今回は来夢人の家での入浴はいたしませんでした。あしからず。
 
   とうや中央公園にて画像を撮影する。旅の最初の頃にあの無人島を歩いたことが、遠い昔のように感じた。

 ご夫婦ライダーが仲睦ましく写真を撮られていたので、邪魔にならぬよう公園を後にする粋な北のサムライである。男だねえ。
 記憶が定かでないのだが、真狩フラワーセンターあたりで小休止とする。

 お手洗いを済ませ、キャンピングカーの売店でジェラートアイスクリームを購入。バニラ味がなかなか美味しかった。

 そして、一気呵成にニセコアンビシャスまで帰ってきました。なんだかとても懐かしかった。
 
   タダイマー・・・

 ところが誰もいない。どこかに買い物にでもいかれたのかなあと思った。まあ、近くのミルク工房に向かい、またもアイスクリームを頬張るゴロウさんでした。

 ミルク工房から戻ると、
「ゴロウさんお帰り」
 村長さんやユミさんから満面の笑みで出迎えていただく。
 夕食は関西出身の村長自慢のお好み焼きでした。やっぱり大阪のお好み焼きは美味しいと確信した。

 食後、大好きな”水曜どうでしょう”のDVDを楽しく見ていた。けど、1日の平均移動距離が4百キロ以上に及ぶツーリングで、ぼくは、完全にグロッキーだった。この晩は早めの時間に就寝させていただく。 
 
 ちなみに今宵の宿泊客はぼくひとりで、なんだか申しわけないような気がした。でも明日からパワフルな女性陣がいらっしゃるそうです。

 ぼくの北海道滞在時間も残り僅かとなってきた。

 明日は、どこにぼくがいるのかまったく想像できません。このミステリアスな緊迫感が最高のニセコアンビシャスなのです。




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