第18章 永久ライダーの光と影



北野撃沈(画像提供:快速旅団)   


   永久ライダーの光と影


盛り上がる座談会(画像提供:AO氏)
 やはり、雨がぱらつく中、延々と座談会は続いていく。

 お気に入りのAKIYA氏を横へはべらせ・・・もとい横に居てもらい北野は終始上機嫌であった(笑)

 思えば音更のAKIYAさんと知り合ったのも不思議な縁だった。 
 男が女に成り済まし(ネットで禁止行為)をするネカマ野郎某女が彼のサイトを紹介してくれたのだ(ネットオカマ野郎は、いつの間にか消えたが)。

 そういう意味ではネカマ野郎(検索すればバレバレ)に感謝している。

 さすがに俺も酔いがまわってきた。そして北海道病な北野は、エンドレスに北の大地への熱き思いを語りだす。皆、呆れつつも爆笑の連続だった。「俺は本当は永久ライダーじゃない。北海道への『永住ライダー』なんだ」
 とかワケの分かんないことをほざいていたそうな(目撃者の話によると)。

 そして「裏永久ライダーの軌跡」の話題に突入していく。

 まあ、はっきり言って俺の旅は濃い。ネットに書けないダークな部分の逸話も多い。
 一応、正統派ライダーなんで、人の道から外れる行為は決してしないが、むしろ、その逆で外れた野郎との対決シーンが多過ぎ。

 俺は旅をおもしろそう(光の部分)に描いているが、そういう華やかなストーリーの裏に非常に恐い裏話(影)も実在するのだ。

 広島のY2氏が、特に興味津々で聴いていたのが印象に残る。

ジンギスカンの煙もうもう(画像提供:ken氏)
 以下、あたり障りのない程度にひとつだけ・・・

 たとえば旅の途中、あるキャンプ場で刃物を持った暴漢に女の人が襲われているなんて場面に直面したらどうだろう?

 俺は瞬間湯沸かし器みたいな性格なんで、この絶対に許せない行為へ一瞬で死を覚悟して突入(たぶんかなりパニックっていたと思うが、こういう時のために長年苦しい修行をしてきたのだし)し暴漢に躍りかかった。

 婦女暴行など鬼畜の所業だ。義によって生きる男、北野。七回生まれ変わっても赦さん。

 そして、阿修羅の如く奮戦し、なんとか撃退するも俺も酔っていて廻し蹴りが鈍り、左足に結構な斬り傷を負った(後刻、酔っていたので麻酔なしで7針も縫われた)。かつての有名なプロレスラーでさえ、名もない男に刺殺されているのだ。

 自分でもかなり無謀だったと反省したし、社会的な影響も考慮し、その年のツーレポにUPすることを自粛した。ただ、あの場合、ああするしかなかった。被害に遭われた方の人権、プライバシー等々いろいろあるし。俺も面倒なんで警察沙汰へはせず、説教垂れただけで済ませちゃったけど。

 幸い、その女性は間一髪大丈夫だったが、新聞とかに掲載されたら面倒だ。でも赦してやったあん時の某刃物野郎、男のケンカに刃物を振り回す唾棄すべきコンコンチキだが、犯罪者にされなかったことを感謝しろよ。まあ、今だからある程度のことは書けるが、本来なら立派な傷害事件だぞ。それに刃物へ屈しない旅人(サムライ)も未だに存在するのだ。いい歳をした道央の馬鹿者めが!

 つまり、これだけ毎年ロングな旅を続けていると本当に恐ろしいこともたくさんあるということだ。長旅って、綺麗ごとだけじゃ済まないことを自らの身をもって体験している。

 もちろん、そんなシビアな話ばかりじゃなくて、旅先での失敗談や珍道中も大いに混じえて永久ライダートークに花が咲く(爆)

 そして・・・
「本当に永久ライダー書いている人ですか?」
 という質問が連発する。
「なんか、あの文章を書ける人とは絶対に思えないんですけど?」
『おっ、おい、いくらなんでも、しっ、失礼だぞ』(ホントはよく言われてるけど) 
 まあ、そんな素朴な疑問もあり大爆笑!

『ワハハハハハ!男は見かけじゃないんだよ』
 と偽永久ライダー?はほざくのであった。

 なんて調子に乗っているうちに・・・

 アラアラ!一気に怒涛の14連続キャンプ泊完遂の疲れと達成感に全身へ酔いが回った。

 おそらく最後にラストサムライの勝元のように「Parfect」、(完璧だ)とか叫びながら北のサムライは撃沈していった模様(核爆)

 そして、こんな具合に・・・


北野撃沈!



撃沈の北野前にて(画像提供:快速旅団)
 kenさんの画像を確認すると、どうやら12時過ぎまではもっていたようだ。

 しかし、ついに北のサムライ斃れる(爆)・・・

 ここからは想像です。記憶がまったくないもん。
Y:「北野さん、倒れましたな。記念写真すか?」
AK:「あっ、いいっスねえ〜」
AO:「なんも、いつものことだよ」
ラ:「北野さん、腹出してますよ。噂によるとジンギスカン喰い過ぎて体毛が羊毛に変異したらしいっスよ」 
一同:「爆笑」

 そして記念写真「パシャッ」、ピースっと!

 そしてチクリが・・・
Y:「団長〜、永久ライダーが腹出して潰れてますよ」
団:「ふふふ、ワシはこの瞬間を周到に待っていたのだ」
Y:「どうしますか、服を脱がせますか?」
団:「それはワシがやる」
団:「しかし、北野さんって酔い潰れると素敵な寝顔なのね」
団:「ワシは、ああいうあどけない寝顔がたまらなく好きだぜよ」
ラ:「お願いですから、兄貴へ変なことしないでください」
団:「なんもなんもちょっとダケよ〜」
団:「それえ〜」

怪しい密談あり?(画像:AO氏)

北野襲われるの図(画像:AO氏)
団:「う〜ん、意外と無駄な贅肉がないバデーなのね」
団:「ふふふ、トレビア〜ン」
Y:「感触はどうですか」
団:「なんかゴリゴリしたボラみたい」
Y:「爆」
ラ:「次、ぼく、いいですか?」
団:「おまえが御神体に触れるには百年早いぞ」
ラ:「ハハー」
Y:「納得」
 その後、テントみたいだけどよく見るとなんかテントと違うシェルターの話題で深夜まで盛り上がっていた(団長氏とラッシャーが)

 清冽な渓流のせせらぎがこだまする中、日勝キャンプ場の夜は今宵深々とふけていくのであった。
 こっ、濃い!濃過ぎるぜ!絶対によう?

 かなり・・・というか、恐らく過去最狂の濃さとなり、伝説の神話の領域へ達したキャンプオフの夜が明けた。

 さすがに全員が旅慣れしている。昨夜、あんなに遅くまで飲んでもきちんと早朝に起床した。外は酷い霧で小雨も降っている。

皆さん、出撃!(画像:AO氏)
 そしてそれぞれ朝食の準備。俺は昨夜、どんな目に遭っていたかは想像がつかん。みんな笑うだけで教えてくれないし。

 恐らく・・・で勝手に描いているので、関係の皆様に失礼があったら平にご容赦ください。

 その後の皆様の旅の経緯はというと・・・

 AKIYAさんは一旦自宅へ。AOさんはさらに道央方面へ。Y2さんは和琴へ。団長さんはもちろん旅団へ。すっかり奇跡の旅人コマンダーさんに魅了されたkenさんは、そろそろ帰路へと・・・

 皆さん、くれぐれもお元気で。また旅で会いましょう。今、この一瞬は永遠です。そして俺は非常に腹がかゆい(外で腹を出して爆睡していたので虫に刺されまくり。旅から帰ってかなり経った今も痕が残っている)

 最後にAOさんとラッシャーと俺が残った。

 ついに14連泊キャンプという金字塔をうち建てた俺は、上富良野のダッチオーブンの宿「かみふらの道楽館」で鋭気を養うつもりだ。

 ラッシャーも一緒に泊まると言っている。道楽館オーナー、ネット仲間のソットーさんもラッシャーの当日予約、まあ、OKらしい。いや〜半月ぶりで布団に寝れるぞ!

 とにかくビショビショに濡れ、重くなったテントをたたんでパッキングを済ませる。さて、そろそろ出撃するか!マシンを暖気し、シートへまたがった。

 ゼファーイレブンとカブ90では、ペースが違い過ぎるんで、それぞれに行こうな、ラッシャー。道楽館は、ここからそんなに遠くない。

 AOさんとラッシャーに見送られながら、霧雨深き日勝峠山頂へ向けスロットルをあげる。

 では、AOさん、また来年まで!

 ラッシャーは後刻な!


PS.


 ラッシャーは、旅の中でも鎌倉のおふくろさんへ携帯メールを絶やさない親孝行な若者だ。

 昨年は、不幸にしてバイクで走行中、事故に巻き込まれ、足が不自由そうだった。足にはボルトが入っているので年内に再手術をするとのこと。でも、そんなことにはめげずに旅を謳歌し、屈託のない笑顔を見せる気のいいヤツなんだ。
 それにしてもラッシャーのスーパーカブ90、実にこだわり抜いていると思う。

 なにせ充電装置がついているし、ケースは洗濯物が走行しながら自然乾燥するように物干しがついていた。まさに旅の臨場感あふれる創意工夫の技だ。