旅は終わらない







後記



 ツーリングレポートは楽しんでいただけましたか?初めて北野の旅日記をご覧になられた方は、さぞ驚き呆れたことでしょう?とにかく、まずは旅でお世話になった皆様、ご愛読いただいた皆様へは心から御礼申し上げます。

 18日間に及ぶ波乱にとんだ膨大な北の旅の記録。また悪い癖で文章が長くなり、ひたすら恐縮しておる次第です。ひとまずこのあたりにて筆を置くことといたしますが、北野の旅は終わりません。まだ始まったばかりです。これからも知識より体験した事実を発信していきたいと思います。

 思えば1987年に初めて北の大地を旅して以来、今の自分を予感していました。北野のすべての北への旅は時を越えて繋がっていると確信しています。時折、メール等で、お誉めいただく文才など自分にはないし、旅の空ではロクに記録すらしてません。デジカメで撮った画像を見ながら思いつきの一瞬の勢いで書きあげただけのお粗末なレポートです。

 そんなレポートも恐らく普段なら書けません。しがらみばっかりの現実。便利になった代償かも知れませんが、なにかとやり難い日常。つまり旅人を暖かく迎え入れてくれる北の大地での非日常の余韻がないと筆が動かないのです。どこへ旅しても北野の目の先は無意識に北の大地を追っている・・・

 もちろん現実から逃避する旅はよくないかも知れません。でも俺は、自力型に拘った本物の旅をしたい。自分を取り戻す旅。1年間の元気印を掴み取る旅。北の大地では、それが可能になり得るのです。

 また、このサイトは家庭持ちのおとうさんには、かなり目の毒だと自負?しております。もちろん北野自身、妻子がありながら、毎夏、北の大地を長期間ひとり旅していることへ、深い負い目を感じています。決して北野のマネをしない方がいいとは思うのですが・・・

 ついつい北野はこのレポートの各所へ旅人にしか絶対に理解できない暗号をいっぱい埋めこんでしまいました。気づいた人は、心の奥底に眠っていた何かが動き出してしまう。もう手遅れかも・・・あっ、こんなことばかり書くから、既婚女性の皆様から酷く不興なホームページになるんだった(TT)

 でも人生は一度・・北野は愛機と共に自由な旅の空を追い続け、見聞を広めていきたいと思います。志を持った人間は、イニシエの昔より自分の足で旅に出て己を磨いたものです。人それぞれいろいろなお考えもあると思いますが、俺のこんな旅もありということでご容赦ください。

 清水の次郎長の旅の空にはバックに富士山がありました。そして北のサムライの旅の空のバックには北海道の広大な原野に沈む夕陽が永遠に輝いてます。

 結局俺は、今の内地が失った古き良き人情味が濃厚に残る北の大地「北海道」の皆様、そして北の旅を心から愛し交流を重んじる正統派で親切な旅人諸氏が大好きな野郎なんですよ。

 今更ながら、その一言だけに尽きると思います。

 それでは、最後までご覧いただいた皆様、機会がございましたら、いつかどこかの旅の空にてお会いいたしましょう!

 いい旅を!



2002年9月吉日



記事 北野 一機