北のサムライがいく 東北ツーリング2017
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雨上がりのスタート
夏の休みに入っていたが、天気も体調も悪く自宅で臥せっておりました。でもこれではいかんと一念発起し、荷物をクロスカブに積み込んだ。 昼前、ようやく雨があがったので、自宅を出発した。 途中、梁川駅近くの『ちんめん』という中華料理店でラーメンを食べる。旨い。ここの昔ながらのブラックラーメンがお気に入りなのだ。 さて、本日のお泊まりは、宮城県丸森町の『不動尊公園』キャンプ場にしようと画策していた。 阿武隈川沿いを走ると遠回りになるので、阿武隈山中の県道を利用し、ショートカットしよう。ところが、道が狭く、大変な山奥だった。すれ違う車など1台もなかった。民家も人の気配もまったくない。天候は曇天でガスがかっている。『松坂峠』という峠道あたりで恐怖のピークに達する。こんなところで故障したらどうしよう。今回はゼファーじゃなくて、最新鋭のCCにしてよかったなどと思いながら不動尊公園に到着。 『こんにちは。あの、本日キャンプしたいのですが』 受付の女性に訊いてみた。 「実は台風の影響で渓流が増水していて、キャンプ場は昨日からCLOSEなんですよ」 ガ〜ン・・・ あとこのあたりにキャンプ場はないぜよ。 |
当初は、不動尊公園キャンプ場で1泊して海岸線をひたすら辿って本州最北端の大間崎を目指すつもりだったのだが、出鼻を挫かれた。 太平洋岸は天気が悪そうだし、いったんR4に出て仙台付近でビジホでも探すか。そんなことを考えながら角田市を抜け岩沼市に入る。 竹駒神社付近のコンビニでトイレ休憩しながらツーリングマップルを見ていると、ここからR4を少し福島方面へ戻るかたちになるが、村田町の谷山温泉を発見した。 この温泉は、『ローカル路線バス乗り継ぎの旅第5弾』で、太川さん・蛭子さん・マドンナ役の藤田朋子さんたちが宿泊した山間の一軒宿である。一度利用してみたいとかねがね考えていたところであった。さっそく携帯で宿泊交渉したところ、難なく当日予約が取れた。ルイルイ! しかし、まっすぐ谷山温泉に来るなら、自宅からかなり近い。ずいぶんと遠回りしたもんだと吹き出しながらスロットルをあげた。 |
40分ほどで谷山温泉到着。玄関付近にクロスカブを停めた。それが上の上の画像だ。『歓迎!北野様』という看板が出ていて、少しこっ恥ずかしかった。 受付を済ませ、部屋に入るとこんな感じ。いかにも古い温泉宿という感じで風情があってよい。クーラーもほどよく効いてありがたい。 |
谷山温泉(宮城県柴田郡村田町) ・泉質ーナトリウム・塩化物泉低張性弱アルカリ性冷鉱泉 ・効能ー神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺など ・1泊料金ービジネスコース1名・6450円 しかし、こちらの温泉の効能、中高年になり満身創痍となった筆者にぴったしだ。いい湯だなあ。たまんねえなあと独りごちながらと温泉を満喫するキタノオヤジの姿があった。 |
まるで高体連料金のようなリーズナブルな宿泊代金なので、食事はまったく期待していなかったのだが、刺身やら天ぷらやらで、かなりボリューミー。そして風呂上がりの生ビールが何物にも代えがたいほど美味い。 |
肉と野菜の鉄板焼きを最後に食べた。アツアツで旨いけど、もう本当に満腹だ。ご馳走様でした。 部屋に戻ると電灯のまわりに何匹か小さな羽虫が飛んでいた。部屋は閉め切っているのにどうやって入ってくるのだろうか。でもなぜか持参していた防虫スプレーで対処する。すると今度は黒い物体が座布団の前をガサガサと鋭く動いた。これにも瞬時にスプレーで応戦。一撃で倒した。正体はムカデである。これで後はゆっくりと安眠できるだろう。 ウイスをちびりちびりと舐め、布団に入るとあっという間に意識がとんだ。 ルイルイ! |