蔵王エコーライン





拙宅前にて・・・


2023年6月10日


蔵王エコーラインを走破した記録



 たいした理由なんぞないのだが、たまには果敢に県外に出てみようではないか。

 目的地は、白石から蔵王エコーラインを突破して、上山市へ出る。そしてR13から帰福するなど、今までやったことのないルートなどどうだろう。

 何十回も走破している知床峠より、前向きな企画だ。





 ちょっと、出発が出遅れ10時過ぎになってしまったが、順調にR4を北上していく。しかし、R4ってR6とならんで、どれだけ僕の生き様に関わってきたことか。

 なんて考えているうちに県境を突破し、宮城県に入った。白石市内の以前から気になって和食料理店に売家の張り紙が貼られていた。ここで鰻を食べたかった。なんか寂しいぜよ。

 少し雲が多いが、なんだか蒸し暑い日和だ。意識して水分を摂らねばなるまい。と思いながら、溜池みたいなところにあったPAで小休止する。しかし、こ汚いPAだ。至る所ゴミだらけである。

 気を取り直して、ゼファーのスロットルをあげた。





 白石から山間のR452の山間ルートに左折し、エコーラインへ合流するつもりだったのだが、どうやら入り口を見逃してしまったようだ。いつの間にやら蔵王町へ入っていた。

 致し方なし。R12、つまり蔵王エコーラインの起点に左折した。まあ、普通の住宅街を黙々と走る。

 本当は、白石から入るつもりだったR457と交差する。このあたりは、遠刈田温泉というらしい。間違いなく、人生初ルートだ。やがて巨大な鳥居をくぐった。

 エコーラインが開通した記念に立てられたらしい。いかにもここが蔵王の入口という雰囲気が漂う。

 しかし、ほんに腹が空いてきたぜよ。
  





游季亭まるふく(苅田郡蔵王町清水原1−48)

 沿道沿いにあった和食料理店に入ってみた。なんとなく落ち着いた佇まいである。何組か先客がいたが、すぐに席につけた。





 オーダーしたのは、「天ざる」である。天ぷらがサクサクで、とても歯応えよい。抹茶の粉を天ぷらにかけるそうな。これは今までにない展開だな。仰せの通り、天ぷらに豪快にぶっかけた。う〜ん、天ぷらに抹茶の香がよく馴染む。おつゆにつけながらワシワシと食べた。

 お蕎麦はもちろん手打ちだ。もちもちの二八そばである。なかなかの食べ応えだ。完食すると腹一杯になる。充分満足です。蕎麦湯を啜りながらひとりごちた。生粋のラーメン党なのだが、なぜか近年、蕎麦もたまに食べたくなってしまうのだ。





 オートバイの専用駐車場は、店から少し離れた場所にあった。今はやってないけど、以前は同系列のお土産屋さんを開いていたようだ。

 なんだか気温が下がってきた気がするなあと思いつつ、ゼファーのスロットルを上げた。

 やがて、残雪が残る蔵王エコーラインの核心部へと突入していく。





 いよいよ本格的なワインディングに突入した。道幅もそう広くはない、タイトコーナーの連続だった。これは完全なテクニカルコースだ。本気モードに入らねば。

 かといって、極端に飛ばすわけではない。アウトサイドからスローインファーストアウトに徹する。ちんたら走って、他の車両の迷惑をかけたら嫌だもの。なんて考えていたら前の四輪が気を利かせて道を譲ってくれた。なんだか申し訳ない。

 不動滝PAというところで、マシンを停めた。次第に曇りがちとなり、気温が急激に低下してきた。風も出てくる。道路脇には残雪も見受けられた。





 メッシュで、蔵王の山頂近くはやはりかなり冷えた。布のライジェケにすればよかったと思っても時既に遅し。

 今は営業していない、茶屋の道路を挟んで向かいのPAでまた停車した。雨がいつ降り出してもおかしくない日和である。

 長居は無用と判断し、先に進もう。愛機ゼファーはとても好調である。

 ゆったりと幾度となく、スローインファーストアウトを反復するのみ。





 蔵王エコーラインをひた走る。ほんとにエンドレスなワインディングだ。

 感覚的にいつ果てるともない。なんがかガスがかっているし。そんな中、蔵王ハイラインの標識が見えた。さらに上へ向かうルートがあるのかい?やだね。だって、めんどいし、寒いもんと思いつつ、右折せずに直進した。

 しかし、南海部品の防水ナビからは、ずっと右折のサインが出ている。

 そんなに僕に蔵王ハイラインを走らせたいのかい?

 しゃあねえ。また次に右折の指示が出たので、ハイラインとやらに曲ってやった。入口料金所で自動二輪390円を支払った。有料道路だったのか。

 結構なワインディングだったけど、距離はそんなに長くなかった。ここが蔵王の真の頂上なのだな。凄い混雑だが、僅かなスペースを見つけてマシンを停車させた。山形側の地蔵山の頂上には、スキーで幾度か訪れた経験があるがここは初めてである。





 売店で、蔵王名物のクッキーを職場の同僚への土産に購入した。実はね、現在の職場の同室の皆さんの雰囲気が和やかでとてもいい。つまり居心地がよいのだ。

 このレストハウスを出て、さらに上へと登る。むくんだ足がライダーブーツにあたって痛い。

 登山を再開したいのだが、やはりこの足では無理か。5年前に大病から生還した僕は、今更死などまったく恐れぬが、安達太良山百登頂だけは完遂させたい。ちなみに96回登頂で止まったままだ。

 やがて「御釜」へ到達する。ここだったんだ。雑誌か何かで見たことがある。

 なかなか神秘的な雰囲気ではないか?寒いけんども、暫し画像を撮りまくった。

 げっ、気がつけば時刻が15時近くではないか。出発が少し出遅れたからな。

 慌てて、駐車場に戻り、愛機のスロットルをあげた。

 タイトコーナーをクリアしつつ、市街地の山形県上山市へでると、やっぱり蒸し暑くなってきた。

 というより、もう「情熱熱風セレナーデ」状態である。熱中症になりそうと思いつつ、R13を南下した。あれっ、一昨年に訪れた高畠町の「金ちゃんラーメン」前を通過。閉店しちゃったのか?土曜日なのに人気がなかった。

 米沢中央ICから、東北横断道の無料区間に乗り、一気に帰福する。

 福島〜宮城〜山形〜福島の日帰りツー、けっこう走り応えがあったがぜよ!



FIN



記事 北野酔眩



2023.6.15UP



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