大内宿ツーリング






R349、二本松市内のPAにて・・・


2023年5月21日


下郷町の”大内宿”まで日帰りツーリングをした記録



 本日は良い天気だ。早めに出発するか。目的地は、約20年ぶりに大内宿にしよう。

 ナビをセットし、拙宅を出発。裏道を駆使しつつR115、つまり土湯街道に入る。もう、何百回このルートを走ったことか。





 道の駅つちゆで、お手洗い休憩をする。なんだかいつもより、ライダーさんの数が少なかった。それにしても旧車マニアが多い。僕もだけど。





 土湯トンネルを越えると空気が変わる。まあ、毎回書いているのだけれども裏磐梯エリア、つまり会津になる。

 やがて、R49へ到達し右折した。観光道路なのにぞんがい混んでなかった。服装は、クシタニのメッシュのライジャケ。天気はいいけんど少し肌寒い。





 
 翁島港のPAで小休止する。遠くに観光船「かめ丸」が浮かんでいた。

 いつの日か乗ってみたいものよ。





 ナビばかりに頼ると痛い目に遭うのだが、まあ、いつもの通りR49から強清水に入るショートカット、やがて若松市内の飯盛山付近に出た。

 すぐにR118から芦ノ牧温泉方向を走る。大川ダムって、ぞんがい大きい。何十回も通っているけど。

 ナビの指示通りに走っていると、やがて大内宿へ・・・

 しかし、二輪駐輪場、この異様なバイクの数はなんだ?





 二輪駐輪場から、けっこう歩くと大内宿の看板がようやく見えてきた。気温
がどんどん高くなってきているので、汗ばんでいる。

 四輪の渋滞も酷く、長い行列ができている。





 ガシャーン・・・

 凄い音がした。いわきナンバーの老人の車が、なんと反射ポールを押し倒して、PAへ進んでいった。

 なんつーことをしちゅるがぜよ。このまま逃げるのかと思ったのだが、数メートル先で停車していた。なんだか、固まってしまったようだ。その後、どうなったのかは知る由もないが、良識的な判断をしていただきたい。

 そして、こんな粗暴な事故を起こすなら、免許返納の時期ではないのかい?





 茅葺のお屋敷が目立つ。しかし暑い。





 なんか時代劇の劇中の中にいるような感覚だ。結構、東洋系の外国の観光客の方も歩いていた。





 立派なお屋敷だのう。子供の頃見た、父方の実家もこんな感じだった。文久元年築の家は、残念ながら中三の頃に取り壊しになってしまった。





 茅葺屋根のふき替え作業中の光景を撮影した。こういう絵柄を観れるのは、我が生涯最後のことやもしれぬ。





 とにかく凄い人出で、どこの食堂も満員御礼状態になっていた。20年ぶりにネギ蕎麦を食べようかと思案していたのだが潔く諦めよう。まあ、普通のかけ蕎麦である。そして、長ネギを箸代わりに食べるだけで、特に旨いというわけではない。

 このあたりで退散しよう。凄い人出にうんざりだ。帰路は、田んぼのあぜ道を歩いて駐輪場までショートカットする。田んぼから集落の画像を撮ると、昭和の原風景が広がっていた。

 ゼファーの元に戻る。長袖のロンTを脱いで、メッシュのライジャケを着る。今度は、静かで穏やかな日に大内宿を訪れたい。そんなことを思いつつ、スロットルをあげる。

 ゼファーは、新緑の山中のルートを軽快に駆け抜けていった





 大内宿を出発し、県道329を戻り、R118に突入した、よく覚えておらぬが、過去に何度か走行したことがあるルートである。

 新緑の心地よいルートを快走した。それにしても腹が減った。途中、小さな集落を幾度か通過したけれども食堂らしきものは皆無だ。

 おそらくバブル期崩壊後あたりから淘汰されてしまったのだろう。レストランの廃墟みたいな建物は散見された。





 天栄村に突入した頃、ようやく食堂を発見。店先にオーナーらしき老人が腰かけていた。

『食事できますか?』

「ラーメンしかできないけど、いいかい」

『もちろんです』





 暫し待って出て来たのは、まさかの塩味のチャーシューメンでした。お味の方は多くは語るまい。でも山中で、ラーメンを食べれることを奇貨とすべし。

 ご主人から、朝獲りした天然の「ウドのあえもの」をサービスしてもらった。野趣あふれた逸品で、実に美味しかった。

 なんでも若い頃は、イワナとかヤマメなどの渓流魚を養殖していたそうな。ところが、このお魚たちを狙うツキノワグマからの被害が甚大だった。

 あんまり悔しかったんで、犬を6頭ほど養殖場で飼っていたんだ。20キロほどの鉄棒も常備したよ。ある夕方、90キロほどのクマが養殖場にやってきたのを見つけたもんで、6匹の犬を一斉に放した。犬たちの連携プレイはたいしたもんで、取り囲みながら、あっという間にクマを追い詰め、クマが木の上に登りかけた。そこを俺が熊の頭部を背後から、20キロの鉄棒で乱打しまくって仕留めたんだ。まあ、犬が6頭いたからなんとかなったけんど、猟友会の人たちも呆れていたものだよ。(訛りがキツくて一部聴き取れず)

 マジっすか?

 なんだか凄まじい武勇伝を訊いてしまった感じ・・・

 出掛けに・・・

「このバイクは、1100ccなんだね」

『はい、32年目のカワサキです。20代の頃から乗っている愛機です』

「それは凄いベテランだ!お気をつけてお帰りください」

 その後、ライダー歴43年目の北のサムライが灼熱のR4バイパスを順調に北上し、帰福した。

 ラーメン屋のオジサンも言ってたけれども、大内宿へ行くなら土日ははずした方がよい。

 この日の総走行距離250km                           



FIN



記事 北野酔眩



2023.6.6UP



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