平田村ラーメンツーリング





三春ダム近くのPAにて・・・


2023年6月24日


平田村でラーメンを食べて阿武隈高原を彷徨った記録



 深き理由はないのだが、この日は美味しいジンギスカンが食べたくなった。県内でジンギスカンといえば平田村がいい。

 以前、平田ドライブインで「ジンギスカン定食」を食べて、とても満足した記憶がある。どうやら、村内にはドライブインと双璧のひさご食堂なるお店が存在するようだ。これは行くしかない。





 早朝、小雨がぱらついていた。あんまり天気がよくないらしい。天気予報の降水確率は40%ほどだ。微妙なパーセンテージである。

 ツーリングクラブに入っている頃なら間違いなく、中止だろうなあ。でも僕は、フリーだからGO!

 とりあえず腹が安定しないので、R349沿いの「道の駅福島とうわ」で1回目の休憩にした。そして、晩酌の焼酎の梅割り用の自家製梅干しを購入する。ここの武藤さんの造るシソたっぷりの梅干しの旨いのなんのって。





 画像は、船引町に入ったあたりだったかなあ〜

 田植えが終わったばかりの阿武隈高原の絵ずらが、なんとも牧歌的だ。豊潤な土の匂いが漂っていた。

 ほとんど、対向車も人影もなくとても静かな雰囲気である。
  





 やはり天気はイマイチだ。いつ振り出してもおかしくない。ただ、そのために雨具は常備している。時折、パラパラとシールドに雨があたった。

 おそらく自然発生したであろう道路わきのお花畑が、なにげに綺麗だったので1枚画像を撮影する。

 小野町の市街地を過ぎた。ここからショートカットで県道矢吹・小野線に入る。

 恐らく人生初ルートだろう。





 ダム湖に到達した。帰宅してからTMで確認すると「こまちダム」というらしい。思ったよりも広いダム湖だ。

 民家はまばらだが、確かに存在する。そして子どもが騒ぐ声がこだましていた。

 こう言っては、失礼だと思うのだが、こんな山中にも確実に集落が存在している。たいしたもんじゃないかい。ジャパン!

 なんて思いながら、幹線道路R49に突入。





 R49に出るとまっすぐ「ひさご食堂」へ向かう。蓬田の交差点あたりに存在した。道沿いのわかりやすい立地である。

 よかったやっているようだ。ところが・・・

 本日品切れ!!

 が〜ん、が〜ん、が〜ん。オーマイガー!なんてこった。まだ14時前だぜえ〜

 僕の腹はジンギモード全開なのだ。だが、こっ、ここでうろたえてはいかん。

 踵を返して、平田ドライブインへと向かった。しかし、平田ドライブインのランチタイムは既に終了。ああ、無情!

 本日のジンギスカンは諦めよう。そういえば、ひさご食堂の向かいあたりに評判のラーメン店があったはずだ。

味楽(石川郡平田村上蓬田下槍らい14)

 人気のお店のようだ。常連客が多い。お店にとても清潔感が漂っていた。オーダーしたのは「味楽特製ラーメン」。チャーシュー・ホサキメンマ・煮卵・ネギ・カイワレ・ホウレン草。あっさり醤油のスープ。中細縮れ麺は手打ちでコシがあった。つまり白河ラーメンである。

 それだけではない。ここのご主人、かつて広野町に存在した「活力屋」で修業されていたそうだ。あのログハウスのお店か。まだ僕が南相馬に住んでいた頃、しかも初期(四半世紀くらい昔)、何度も通ったお店だ。このあっさり系のお味になぜか懐かしき匂いを感じたのはそのせいだったのか。





 ほぼ完食。たいへん美味しくいただきました。ご馳走様でした。記念にお店の前でも1枚画像を撮影し、出発する。

 ところで、ツーレポのタイトルが「平田村ジンギスカンツーリング」のはずが、「平田村ラーメンツーリング」に変更になった経緯は前述の通り。





 とりあえずR49を郡山方面に機首を定めた。

 なんとなく郡山の市街地に入ってしまうのは本意ではない。やはり大好きな阿武隈山中突破ルートに入るか。見知らぬ道、集落、自然の中を駆け抜けたい。

 最早、本能に従うのみだ。

 谷田川三春線へ右折する。農免道路なのか?時折、心細くなるほど、狭くて暗いエリアもあったが、集落や田んぼも点在した。間違いなく我が生涯初ルートだ。

 三春ダム(さくら湖)にぶつかり、県道57を左折した。後は、本宮・大玉方面の標識に従うのみ。このあたりは、いつかどこかで走ったことがあるだろうか?

 覚えてないが、なんとなく記憶にあるような?ただ、ここはどこだ?という感覚は、妙にドキドキワクワクしたりした。

 郡山市西田町を抜け、本宮市内に入る。流石にこのあたりは幾度も通過した。前回は昨年の秋。稲穂が黄金色に染まり、頭を垂れ始めた時期だった。圧巻だった記憶がある。今は、田植えが終わった広大な緑の光景である。





 やがて旧白沢村を抜け、R4バイパスへ到達する。そしていつもの大玉村の農村広場で休憩。食堂たまちゃんのソフトは時間的に終了していた。お手洗いだけお借りした。

 ツーリング中は時折、無念無想の境地に入ってしまい、長時間トイレに行くのも忘却してしまう。膀胱炎になったらやばい。

 R49からR4バイパスへまっすぐ出た方が早かったかもしれない。また、寄り道せずに最初からR4バイパスや東北道を走行すればジンギスカンに間に合ったかも知れぬ。

 でもね、ツーリングは早い遅いや結果ではない。充実した自然の中を疾駆するのが醍醐味だと阿武隈山中を走破するたんびに痛感するなり。

 大きく傾いた夕陽を浴びながら、北のサムライは帰福した。

 今宵のビールも美味しく飲めそうだ。できればつまみがジンギだとなおよい。



FIN



記事 北野酔眩



2023.6.26UP



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