ミソライダー







東北道~白河(ミソラー食)~阿武隈山中突破ルートを経て、帰福した記録



 毎週毎週、ツーリング先でミソラーばかり食べている。まるでミソラーメンライダーみたい。略して、ミソライダー・・・

 さて、いつだったかのTVの「オモウマい店」という番組を見ていたら、”味の〇〇”というネーミングの店は美味しい店が多い。というわけで、白河市内のとある店が紹介されていた。

 ところが、こちらのお店はTV取材は一切お断りという姿勢を何十年も貫いている硬派なお店らしい。つまり番組では、やんわりと取材拒否されてしまった。

 というより、この店、30数年前に訪問させてもらった記憶がある。確か味噌ラーメンが美味しかった覚えがあるがなにせ昔の話だ。ぜひ、再訪してみたい。その店の名は「味の一番」という。

 ミソライダー出動・・・





 防寒ライジャケ・パンツを履いて東北道上りに乗った。初冬の寒い日々が続いていたが、この日は比較的ポカポカとする陽気である。それでも気温は12℃ぐらいであった。

 東北道は、やや交通量が多いものの順調に流れに乗り、あっという間に白河ICまで到達してしまった。画像は、白河ICで東北道を降りる直前、あぶくまPAで休憩をとった際に撮影したものである。いい陽気だのう。

 高速を降り、ややR4バイパスを戻り(北上)して、R298へ右折し、棚倉方面に向かう。有名な南湖公園を通過する頃には、いきなり交通量が激減し、ほぼ独走状態になり、とても心地よく走行した。

 やがて目的の「味の一番」に到着する。この昭和チックな味のある店舗、やっぱり来たことがある。時代は平成初期のことであった。懐かしいのう。あの頃は、まだ柔道や空手の現役選手で県総体にも参戦し、現在の10倍以上の食欲がある若者であった。もう、なんの片鱗もなくなってしまったけんど。

 当時は、このあたりは白河市ではなく表郷村であった。





味の一番(白河市表郷梁瀬戸原1411)

「いらっしゃいませ~」

 店に入ると、結構混み合っていたが、とても感じのよい女性店員さんから、カウンター席に案内された。メニューに「サッポロ味噌ラーメン」なるものが筆頭に掲載されていたので、躊躇わずにオーダーする。

 それほど待つこともなく、やはり人情味があふれ出るようなご主人自らが、ミソラーを運んで来た。ニンニクの香がほどよく効いたサッポロ味噌ラーメンである。

 一口、スープを啜ってみると、

 
ウメー・・・

 幾種類かの味噌がブレンドされている?凄い旨味だけど、とても洗練されている味だ。昔、ミソラーの元祖のお店、札幌の「味の三平」というお店に旅の途中で入ってみたことがあるが、かなり近い味かもしれない。つまり、とても美味しい・・・

 白河ラーメンではない。確かに正統派サッポロ味噌ラーメン系である。ニラ・ニンニク・モヤシ・細切りの豚肉とストレートの中細の麵がよく絡み、絶妙のハーモニーであった。気になる方は、是非、一度検索されてみてくだされ。本物のミソラーです。北のサムライ、絶賛のミソラーなり。

 はるばるここまで来た甲斐があったものよ。ご馳走様でした。とても満足して、店を出る。また来よう。今度は、味噌タンメンがいい・・・とミソライダーは独りごちるのであった。





 帰路は阿武隈山中を突破しよう。老いぼれたとはいえ、帰りも高速を使うなど北のサムライは甘くない。選ぶべきは未知のルート、修羅の道だ。

 いわきの勿来までぬけるR289で棚倉町から塙町に入り、ショートカットで県道242に入る。ここはどこだ?凄い田舎道だった。おそらく人生初走行のルートであろう。でも近年、衰えつつあった往年の北のサムライの野生の勘で阿武隈山中を縦断する壮大なR349に辿り着いた。

 流石、真の男よ、北の大地の数々の修羅場で鍛えぬいた北のサムライだ!

 本当はナビ通りに走ってました。

 画像は古殿町の山中にて。あまりにも交通量がなくて、少しびびっていたやも。





 R49を横切ると、あとは走り慣れた小野町~旧船引町を黙然と通過していく。いつの間にか陽は傾きだしている。白河市から福島市まで、阿武隈山中をほぼぶっ続けで走りっぱなしだとかなりの走行時間を要する。

 さすがに、途中、二本松市(旧東和町)の道の駅にて休憩をとった。時刻は、午後4時を過ぎて、日没目前である。ずいぶん走ったけれども、よく頑張った。

 筆者ではなく、すっかりご老体となった愛機ゼファーよ。

 福島市内の拙宅に帰還した頃には、周囲は真っ暗になっていた。



FIN



記事 北野酔眩



2022.11.9UP




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