「私のバイクでの旅とは」

私の旅の始まりは99年8月。夏の北海道からだろう…。

今までの旅は人任せ、会社任せの「おまかせ旅行」

旅ではなくて旅行…行ったと言うだけのものだった様に思う。

変わったのは98年10月にバイクの免許を取って自分であちこち行くことが出来る様になってから。自分で行く先を決め、距離を考え、ルートを決める。

達成感が違いすぎた。気がつくと到着していた今までとはまったく違い、道に迷ったり、気になる場所で好きに止まったり、写真を撮ったりetc.

特に違うのがバイクだと温度・風・音・匂い・スピードを感じる事ができること。限られた積載量・雨天走行・寒さ・暑さなど厳しい面も多くあるけど、それらも自然を感じていると楽しめる。

バイクで北海道を走る事を決めたのは7月末に会社を辞める事を決めた6月。

会社の為に今まで走れなかった分、走りたかった。とにかくバイクに乗っていたかった。それには北海道が一番良いと思った。広くて自然のいっぱいある北の大地が。

初めての北海道。行程はやはり小樽からぐるっと一周、一日300km以上。

あこがれの北の大地でピースサインを交わし合い、有名な観光地へ行き、大自然の中を走り、キャンプをしたり、ライダーハウスを利用したり…それぞれの場所で人と出会い、話し、笑いあった。見る景色に感動し、バイクのすばらしさ、旅の楽しさを実感できた。

自分なりにあわただしかったが良い旅ができたと思った。すべて自分でプランを立て、多少予定が狂ったりもしたが実行できた。初めてにしてはがんばったなぁと満足していた。

でも旅には終わりが無い事も実感できた。これがこの旅一番の収穫だと思う。

帰りのフェリーの中で、旅の先輩たちと知り合えた。みんな北海道が好きで、旅が好きな人たちだった。そんな人たちの行った場所は、私の行ったそれとはまったく違っていた。

私が行ったのは観光バスの多く停まった、人のたくさん居る所…。確かに良かったし感動もできた。でもそれは、きちんと整備された広い道路で、テレビや雑誌などで見た事のある風景ばかりだった。

先輩達の行った場所は、見た事の無いすばらしい自然。自分達で見つけたお気に入りの場所。地元でおいしいと評判の店。変わったオーナーの居る宿など。自分なりにこだわりを持った場所達をいろいろ教えてくれた。

くやしいと思った。私が教えてあげられる物はその人たちには一つも無かったから。なんだかうわべだけを見てきた様に思った。

そんな人たちと出会えたから、旅には終わりがないと思えた。

先輩達が教えてくれた場所は次の旅の宿題になる。旅に出る前には予習をして、出された宿題もクリアして行く。でもまた次の旅では新たな宿題が出される。

時間が経てば復習もしたくなるし、お気に入りの場所には何度だって訪れたい。

まだ見たことの無い場所は多く、その都度出会う人たちは様々だ。出会う人によっても感じる風景は違ってくる。

北海道だけでも終わりの無い旅を予感することが出来る。日本全国なら尚更だろう。まだ行った事のない県なんて山ほどある。地球規模で考えるならそれこそ極々一部しか見ていない。まだまだ旅は始まったところだ。

私のバイクでの旅とは、今まで経験できなかった事を経験することのできる手段。知らなかった物を学んで行く事の出来る場所。人との出会い、そこにある景色との出会い、自然とのふれあい…。終わりの無い旅。生涯学習の場であると思う。

まだまだ旅人ならぬ迷い人…目指せ旅人 食中毒でした。

「おまけの迷い人の達人になるには」

まだまだ旅人になれない私「食中毒」は迷子の達人です。ポイントをご紹介しておきますので迷い人になりたい時は参考にして下さい。

ポイント1 体内方位磁石を狂わす。

ポイント2 地名は行く場所のみを覚え、隣接する地名は無視する。

ポイント3 ルートは覚え、地図は見ない。(最終手段だから)

ポイント4 根拠の無い自信を持って突き進む。

ポイント5 後戻りは絶対しない。必ず違う道を行く。

ポイント6 人には絶対道を聞かない。

以上6つのポイントを押さえて知らない土地へ行くとかなりの確立で迷子になれます。私のように地元で3時間迷子なんてことも可能!

きっと立派な迷い人になれます。迷い人もなかなか楽しくて乙なものですよ。

不安と発見があって癖になります。ぜひ一度お試しください。

ただポイント1が出来ないと始まらないですね。私は天然で狂ってるからなぁ。

他の人はどうなんだろう?取り敢えず参考まで