浜通りエリアのグルメ



 福島県浜通り地方。当然、海の幸が美味しいお店が多い。いわきから新地町まで南北の範囲が非常に長いエリアだ。そして意外に隠れた名店も多かったりもする。津波や原発事故からの一日も早い復興を祈るばかりです。



レストランふぇにっくす(いわきららミュウ2F)

 当店一番人気という「小名浜丼」なる海鮮丼をいただいた。たくさんのお刺身がのっている豪華絢爛の丼である。まあ、観光食堂の感は歪めなかったけど、それなりにボリュームもあり、いまや高級魚となったサンマの刺身も久々に堪能した。メヒカリの唐揚げハーフもオーダーしてみた。いわき名物といったらこれだろう。もちろん頭からかぶりついた。コリコリの食感がたまんない。ビヤを一杯やりてえっす!なにより、こちらのレストランが素晴らしいのは、オーシャンビューのテーブル席だった。こんなローケーションで食事ができるなどなんと贅沢なことよ。
お食事処 たこ八(相馬市尾浜字原228ー25)

 まずはホッキ飯、ホッキの味が充分にご飯に沁みており、実に味わい深い。身がコリコリして歯応えよし。そして、ほんのりと漂う潮の香りが食欲をそそる。カレイの煮つけ。卵がたっぷりだった。甘じょっぱく煮込んだ身がご飯によく絡んで本当に旨い。海老、白身魚(キス?)、海苔など、サクサクと香ばしい感じがしてこれまた美味い。続いてお刺身。寒ブリ、タコ、マグロ、ヒラメ?新鮮で、食感が素晴らしい。運転がなければ一杯やりたくなってしまうぐらいだった。そして完食。超腹一杯だけれども存分に海の幸を堪能し尽くした。松川浦名物のアサリ汁も旨い。余は満足じゃ。ごっちゃんでした。
道の駅までい館(相馬郡飯舘村深谷字深谷前12-1)

 ここのレストランにて、名物の伊勢うどんをオーダーする。お姐さんから、時間がかかると言われた伊勢うどんはこんな感じでした。太いけど、讃岐うどんみたいに嚙み切れないなんてことはない。独特の食感に醤油ベースのタレがまた絶妙だった。うどんに醤油の色が染みてくる。シンプル・イズ・ベストでした。実に旨い。
丸一食堂(南相馬市原町区本町1-118)

 場所は、いわゆる四葉交差点付近にある、老舗の食堂(創業80年)です。ラーメン・蕎麦・うどん・定食類など、なんでもやっている昭和の匂いがぷんぷんするお店でした。11:30頃に入店したのだが、人気店らしく、この時点でほぼ満席状態である。オーダーしたのは醤油ラーメンだ。トリガラと魚介系のあっさりスープと中細の?がよく絡んで美味しくいただきました。チャーシュー、ゆで卵、メンマ、海苔、ホウレン草、ナルト等々・・・13時ぐらいには、スープが切れて麺類が終了することもあるらしい。お客さんの多くが、ラーメンとミニ丼のセットをオーダーしていた。また、こちらのお店では、好評の冷やし中華が通年提供のようで、ストーブが炊かれているのにオーダーされている人もぞんがいおられた。しかも大盛だったし。親子うどんも美味しそうだ。
事処 和彩 こばけん(南相馬市鹿島区鹿島北田91-1)

 オーダーしたのは、『こばけん定食』、略して『こば定』です。一応、こちらのお店の看板メニューとのこと。季節や仕入れの状況で内容は変化し、四季折々の味を楽しめるということがコンセプトなのだそうだ。ちなみにおかずは8種。新鮮なお刺身とてんぷら各種。海老天の大きいこと。そしてサクサクと歯ざわりがよい。大根の田楽も懐かしくて美味しかった。田楽味噌と大根の相性は抜群だと思う。マンゴーのゼリーも旨い。トレイからはみ出すほどの料理が並んで1,500円とは破格であろう。
事処 和彩 こばけん(南相馬市鹿島区鹿島北田91-1)

 刺身定食1,500円のチケットを自販機で購入し、「これでうに丼にしてもらいたい」とお願いするとメニューにないうに丼をオーダーできるのだ。ご覧ください、このうに丼。この値段でこの内容である。吸い物、茶碗蒸し、デザートまでついてくる。しかもこのウニがなんとも新鮮で磯の香りが漂い、ほんのりと甘い。実に旨し。北海道で、さんざんうに丼を食べて来た筆者も納得のお味だ。福島県内でこのプライスとこの旨さで、うに丼が食べれるなんて嬉しいねえ。イクラも乗ってるし。
食事処 和彩 こばけん(南相馬市鹿島区鹿島字北田)

 昨今評判の海鮮料理のお店”こばけん”を訪問させてもらった。筆者がオーダーしたのは『刺身定食』1,500円だ。しかし、このプライスで新鮮なお刺身がどっさり出された。ブリ、トロ、ナマエビ、ホタテ、ホッキ貝、タコ、ウニ、イクラ、自家製豆腐?魚肉ソテー?茶碗蒸し、ご飯がおかずに追っつかない。刺身の半分でご飯を食べつくしてしまう(お替り無料に気づかなかった)。こちらの店長はどうやら鮮魚の出身らしい。どうりで新鮮で旨い。目利きが確かだ。間違いなく冷凍ものの刺身は使ってない。久しぶりに食べたウニも臭みがまったくなく蕩けるような味わいだった。なんか感動してしまった。やっぱり浜の魚はモノが違う。他のメニューも豊富で、美味そうだった。 ブログ記事
中華そば やません(南相馬市原町区仲町3-14-1)

 震災前まで南相馬市小高区に存在したラーメンの名店『山川食堂』の流れを汲む店。メニューは、中華そば・チャーシューメン・味噌ラーメン・味噌チャーシューなど山川メニューをほぼ再現していた。オーダーしたのは、チャーシューメン。スープを一口飲むと懐かしさでいっぱいになる。この醤油味の独特のスープの香、鶏ガラと生姜のハーモニーだ。これが山川の味なんです。なにも変わってない。いや変えなくていい。今風のこだわり過ぎて、なんだか趣旨がよくわからなくなっている流行の最新ラーメンよりもシンプルでわかりやすく旨いのだ。かつて旧小高町に9年間住んでいて毎週土曜日には必ず食べていた山川のラーメン、自分にとってほとんどソウルフードといっても過言ではない。 ブログ記事
チーナン食堂(いわき市小名浜栄町)

 小名浜の有名な、そして歴史あるラーメン屋さんだ。スープは白濁で、豚ガラや魚介のダシがよく効いている旨味が濃厚なお味である。チャーシューメンじゃないのにモモ肉チャーシューが3枚も入っていてボリューミーだった。麺は細麺でとてもシンプルな感じである。人気店なんだろうなあ。外まで行列が出来ていたけれども、ぞんがい回転がよく、そんなに待たなくても席に着けた次第である。
元祖うなぎ割烹”あめや旅館”(いわき市上遠野)

 こちらのお店は昭和63年に利用して以来だから、実に28年ぶりに再訪したことになる。本当に久しぶりであった。豪快な鰻重である。国産鰻独特の弾力があり、臭みのない味だ。ご飯とタレのバランスがいい。創業以来5代目、昔からまったく変わらない甘味を抑えたさっぱりとしたタレで仕上げられている。もちろん、炭焼きにこだわっているそうだ。
  じゃがいも家族(いわき市郷ヶ丘)

 じゃがいも料理の専門店。メニューの数ははかり知れず。グラタン、トースト、唐揚げ、各定食類。就中、辛口のポテトカレーの絶品の旨さは一押しだ。筆者が高校時代から通っている老舗である。多分、いわき市内の方なら知らない人がないぐらいの有名店だ。
メヒコ・マリンタワー店(いわき市小名浜)

 福島や茨城の人ならカニピラフといえば、この店を連想される方が多いと思われる。何年振りだろう?もう、新婚の頃?17年ぶりくらい前以来かも知れぬ。当時より、味が濃くなった気がする。もちろんよい意味であります。たいへん美味しくいただきました。次は、ウニピラフを食べたいかな?
 
  双葉食堂(南相馬市小高区)

 JR小高駅前。双葉食堂は、以前住んでいた家から徒歩でも5分程度だったので、非常に馴染みが深い。画像は、もやしラーメン。辛いけど、病みつきになる美味さだ。震災後、南相馬市鹿島区の仮設住宅にて営業を再開した。
斎春(相馬市尾浜)

 相馬の松川浦では、炉端で魚を焼いているお店がいくつかある。就中、筆者贔屓の店は斎春という民宿兼お魚屋さんだ。実際に宿泊したこともありました。ツボダイやアラ、キンメなど脂の乗った美味しい炭焼きの魚が堪能できる。
 
  斎春(相馬市尾浜)

 ツボダイ&刺身定食をオーダーしました。しばらくすると凄いボリュームの食事が運ばれてきた。味噌汁は松川浦名物のあさり汁だ。ツボダイは実によく脂が乗っていて美味しかった。刺身はとても新鮮で満足した。筆者の古巣の近くなのだが、今も定期的に訪れている。
斎春(相馬市尾浜)

 今回は贅沢にキンキの塩焼きと岩牡蠣をオーダーする。さすがに観光地らしく混雑していて1時間ぐらいは待ってと、従業員のオバサンからいわれた。ようやく出てきたキンキ鯛は脂が乗っていて美味しかった。相変わらずあさり汁も絶品。
 
斎春(相馬市尾浜)

 岩牡蠣の大きさにびっくり仰天してしまう。確かに美味しいが、規格外のサイズだった。味も濃厚で旨み充分だ。なんだか計り知れないパワーがついた気分になる。この牡蠣は松川浦産だ。実は松川浦は海苔と並んで、牡蠣の養殖が非常に盛んである。
斎春(相馬市尾浜)

 相馬市松川浦のお魚屋さん”斉春”の海鮮丼やツボダイ小だ。焼魚にしても刺身にしてもネタが新鮮で美味しい。ここのお刺身は、付近の民宿にも仕出しをしているくらいの実績がある。自家製海苔の佃煮やナマダコも美味しい。
 
  仮設双葉食堂(南相馬市鹿島区)

 ずっと気になっていた。原発事故で南相馬市小高区から移転を余儀なくされた双葉食堂へいってまいりました。往路は、全村避難の飯舘村を通過したのだが、特に通行止めではないので、ぞんがい交通量が多い。移転先は、南相馬市鹿島区の仮設商店街でした。久々に懐かしい中華そばを堪能する。ただただ黙ってラーメンをすすった。なんだか昔のことを思い出してしまい、こみ上げるものをこらえるのに必死でした。自分は本当に無力なオッサンだと思った。 



つづく



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